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Oxidized LDL 酸化LDL検査

酸化LDL(Ox-LDL)の血漿中濃度は、動脈硬化の敏感なバイオマーカーです。Ox-LDLの濃度上昇は、アテローム発生の悪化、CAD(冠動脈疾患)、急性心筋梗塞、そして安定型と不安定型狭心症と関係があります。Ox-LDL濃度上昇は、メタボリックシンドローム、グルコース不耐症およびインシュリン抵抗性、そして未治療のあからさまな甲状腺機能低下症とも関係します。

ターンアラウンドタイム(検査結果が通常ラボに検体が到着してからの時間)
7日から9日

この検査は以下の疾患や症状に対して用いられます
  • 冠状動脈疾患
  • 心臓発作
  • メタボリックシンドローム
  • 2型糖尿病
  • 酸化ストレス

詳細情報

酸化低密度リポ蛋白は、アテローム性冠動脈疾患(CAD)を引き起こす事がある、冠状動脈のアテローム性動脈硬化症の発症と進行に直接関与しています。この検査では、高感度で特異的な免疫アッセイを用いて、酸化低密度リポ蛋白(Ox-LDL)の血漿中濃度を測定します。

酸化LDL(Ox-LDL)の血漿中濃度は、動脈硬化の敏感なバイオマーカーです。Ox-LDLの濃度上昇は、アテローム発生の悪化、CAD(冠動脈疾患)、急性心筋梗塞、そして安定型と不安定型狭心症と関係があります。不安定CADの患者で、総コレステロール濃度は、必ずしも正常値よりも高くなるわけではありません。

Ox-LDL濃度上昇は、メタボリックシンドローム、グルコース不耐症およびインシュリン抵抗性、そして未治療のあからさまな甲状腺機能低下症とも関係します。

コレステロール循環の主要な担体である低密度リポ蛋白(LDL)の構成成分であるB-100アポリポ蛋白は、金属イオン、活性酸素ラジカル、酸化マクロファージ、リポオキシゲナーゼ、そしてペルオキシ亜硝酸などによる酸化に、非常に脆弱です。LDL蛋白が酸化されると、LDLは抗原性を示すようになり、Ox-LDLは、制御を受けていないスカベンジャー作用か、単球に由来するマクロファージのOx-LDL受容体によって、過度に吸収されます。酸化されていない生来のLDLは、制御を受けていない吸収過程に巻き込まれることはありません。そして、Ox-LDLは、アテローム性動脈硬化症病変部位に存在しているマクロファージ内に存在し、正常の動脈には存在しません。一度マクロファージが、損傷を受けている動脈内皮障壁を破れば、Ox-LDLからの過剰な脂質の摂取が起きて、内皮下腔に脂質が蓄積されます。蓄積された、脂質を積載した泡沫細胞は、生合成を誘導して、内皮細胞に炎症促進性や単球の走化性がある因子を放出させて、動脈を傷害しながら動脈硬化を持続させます。内皮下の血管壁への障害は、酸化窒素の生産量を減少させ、動脈の弾性を低下させます。そして損傷した脂質を積載した動脈は、次第に狭窄を起こし、血流を制限する様になります。

抗酸化防御の増加と、酸化ストレスの改善が、アテロームを発生させるOx-LDL濃度を減少させると期待されます。これらの検査結果は、病歴と症状や知見の重篤度によって解釈されるべきです。Ox-LDLの値が望ましいものでなかったのなら、CADを直接検査する検査等を行うべきです。


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