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Fatty Acids; Erythrocytes 赤血球中脂肪酸検査

今日の典型的な西洋食では炭水化物と飽和脂肪酸の量が多く、そして必須脂肪酸と非必須脂肪酸の摂取という観点で、しばしばアンバランスが存在します。この赤血球による脂肪酸の分析は、最適な健康状態を達成するのに必要な必須脂肪酸と非必須脂肪酸のバランスの調整と濃度を評価する為に用います。必須脂肪酸は、細胞膜の統合性、血圧と凝固、脂質濃度、免疫応答、腫瘍増殖と抑制、そして傷害や感染に対する炎症反応を調節します。この赤血球による脂肪酸分析は、脂肪酸同士の最適な比率を回復する為の最も有効な食事とサプリメントによる治療プログラムを開発する手助けになると思われます。

ターンアラウンドタイム(検査結果が通常ラボに検体が到着してからの時間)7から9日

この検査は以下の疾患や症状に対して用いられます
  • ADD/ADHD
  • アルツハイマー病
  • 自閉症スペクトラム障害
  • 血圧
  • 循環器機能の健康
  • 凝固
  • 脂質/リポタンパク濃度
  • 免疫応答
  • 傷害や感染に対する炎症反応
  • 発作性疾患
  • 腫瘍増殖と抑制

詳細情報

脂肪酸(FAs)は、私たちが消費する食品や油に含まれるトリグリセリドに主に由来します。また、非必須脂肪酸は、特に炭水化物が身体の必要量よりグルコースとグリコーゲン貯蔵が過剰な時に、体内で生合成されます。非必須脂肪酸はごく一般的には、重要なエネルギー供給源であると考えられており、カロリー摂取量が消費量を上回ったときは、これらの脂肪酸は、脂肪組織にトリグリセリドとして貯蔵されます。しかしながら、脂肪酸代謝はもっと複雑で、必須脂肪酸と非必須脂肪酸の間のバランスを保つことは、有害なトランス脂肪酸を避けるのと同様に健康状態を最適化するのに必要です。

脂肪酸は、飽和(C=C二重結合がない)であれ、不飽和(C=C二重結合が一個以上有る)であれ、モノカルボン酸です。人は、飽和脂肪酸とオメガ-9位に二重結合がある一価不飽和脂肪酸を作ることが出来ますが、オメガ-3位(ω-3)とオメガ-6(ω-6)位に二重結合を誘導するのに必要な酵素を持ち合わせていません。必須脂肪酸(EFAs)のリノール酸(18:2)とα-リノール酸(18:3)は、それぞれω-6とω-3脂肪酸の前駆体である多価不飽和脂肪酸(PUFAs)です。ω-6脂肪酸とω-3脂肪酸は、デサチュラーゼ(不飽和化酵素)と不飽和脂肪酸でより長い炭素鎖を作る伸張酵素を奪い合います。典型的な西洋食には、望ましくない程多くのω-6脂肪酸が含まれ、それが、ω-3脂肪酸の伸張と不飽和化を妨害しています。必須脂肪酸に由来する脂肪酸や、食事やサプリメントから得られた脂肪酸は、細胞膜リン脂質の必須成分になっており、膜脂肪酸の成分が適切であることは、適切な膜流動性、受容体活性、そして細胞代謝にとって重要です。この同じ脂肪酸から最終的には、血圧と凝固、脂質濃度、免疫応答、腫瘍増殖と抑制、そして傷害や感染に対する炎症反応の調整と発作性疾患とアルツハイマー病などの痴呆に関与するホルモン様物質(エイコサノイド)が生じます。

膜リン脂質中の必須脂肪酸が適切なバランスにあることは、ω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の代謝産物による生物学的な効果が、それらの相互作用によって媒介されるので、重要です。

この検査は、赤血球の膜リン脂質の構成成分として存在するω-6とω-3多価不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸を主に測定します。各脂肪酸の値は、測定された脂肪酸総量に対する割合(%)として報告され、そして重要な脂肪酸比も表示されます。基準範囲を超えた結果に対しては、コメントが付与されます。

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